新NISA 含み損が出たらどうする?正しい対処法と損失への向き合い方

新NISA 含み損が出たらどうすればいい? と不安になっている方へ、この記事では正しい対処法と心構えをわかりやすく解説します。新NISAを始めてしばらく経ったとき、ふとアプリを開いたら「評価額がマイナスになってる…」とドキっとした経験がある方も多いのではないでしょうか。
まず結論から言うと、含み損が出ても、焦って売却するのは最も避けるべき行動です。長期投資において含み損はよくあることで、むしろ正しく付き合うことで将来の利益につながります。
この記事では、含み損の正しい理解から、新NISA 下落局面での対処法、メンタルを保つための具体的な方法まで、丁寧に解説していきます。「含み損が怖くて投資をやめたくなった…」という方にもぜひ読んでほしい内容です。
- 含み損とは何か、わかりやすい説明
- 含み損が出ても慌てなくていい理由
- 絶対にやってはいけない行動(狼狽売り)
- 含み損への正しい対処法3選
- 長期投資で含み損をプラスに変えるメンタル維持法
含み損とは?わかりやすく解説

含み損の基本的な意味
含み損とは、「今持っている投資信託や株の現在の価値が、購入したときの価格より下がっている状態」のことです。
たとえば、100万円で買った投資信託が現在80万円になっていたとします。この「マイナス20万円」の状態を含み損といいます。
大切なのは、含み損はまだ「確定した損失」ではないという点です。売らずに持ち続けている限り、あくまで「紙の上の損失(未実現損失)」です。
「含み損」と「確定損失」の違い
| 状態 | 説明 | 対応策 |
|---|---|---|
| 含み損 | 保有したまま価格が下がっている状態 | 売らなければ損は確定しない |
| 確定損失 | 実際に売却して損失が確定した状態 | 取り返しがつかない |
含み損が出ている状態で「売って損を確定させる」ことが最も避けるべき行動です。売らずに持ち続ければ、価格が回復したときに含み損は消え、含み益(プラス)に変わります。
家の価値に例えると
たとえばわかりやすく家で考えてみましょう。3,000万円で買った家が、不動産価格の下落で今は2,500万円の査定になったとします。でも住み続けている限り、その500万円の損失は確定しません。
将来、地価が上がって3,500万円になったとき初めて「売れば500万円の利益」になります。投資信託の含み損も、まったく同じ考え方です。
新NISA 含み損が出ても慌てなくていい理由

長期投資では含み損は「通過点」
新NISAで積立投資をしている場合、投資期間が10年・20年・30年という長期になります。その長い期間の中で、相場が下がる局面は必ず訪れます。
過去の主要な下落局面を振り返ると、次のようなデータがあります。
| 出来事 | 下落幅 | 回復期間の目安 |
|---|---|---|
| ITバブル崩壊(2000年) | 約50%下落 | 約7年 |
| リーマンショック(2008年) | 約50%下落 | 約5年 |
| コロナショック(2020年) | 約34%下落 | 約6か月 |
歴史を振り返ると、世界の株価は何度も大きく下落しています。しかしそのたびに回復し、過去最高値を更新してきました。含み損が出ている時期は、長い投資人生の中の「一時的な通過点」にすぎません。
積立投資では下落が「チャンス」になる
積立投資(ドルコスト平均法)では、価格が下がったときほど多くの口数を購入できます。
たとえば月3万円で積み立てている場合、
- 基準価額が1,000円のとき → 30口購入
- 基準価額が500円に下落 → 60口購入(同じ3万円で2倍の量が買える)
将来価格が回復したとき、安い時期に多く買っていた分だけ利益が大きくなります。つまり含み損が出ている下落期は、積立投資にとって有利な時期でもあるのです。
歴史的に見た株価の回復データ
全世界株式インデックス(オルカン)の長期チャートを見ると、短期的な下落はあっても、20〜30年という長期では右肩上がりで推移してきています。
- リーマンショックで約50%下落した株価も、約5年後には回復し、その後さらに上昇
- コロナショックでは2020年2〜3月に急落しましたが、わずか約6か月で回復
- 2020年から2024年にかけて全世界株式は約2倍以上に上昇
長期投資において、「時間」こそが最大の味方です。
やってはいけない行動|狼狽売りに注意

狼狽売りとは?
狼狽売り(ろうばいうり)とは、相場が下落して焦った結果、感情的に売ってしまうことです。「もっと下がったらどうしよう」という恐怖心から、本来売るつもりではなかったのに売却してしまう行為です。
これが長期投資において最大の失敗パターンです。
なぜ狼狽売りがダメなのか
狼狽売りをしてしまうと、3つの最悪の結果になりがちです。
- 含み損が確定損失になる(損が確定してしまう)
- その後価格が回復しても恩恵を受けられない
- 売却後に「もっと待てばよかった」と後悔する
特に新NISAでは利益は非課税ですが、損失は取り返せません。損失を確定させてしまうのが最もコストの高い選択です。また、一度売却すると使った非課税枠は翌年以降にしか回復しないため、長期的な資産形成の機会を失います。
「相場から目を離す」という対策
下落相場のとき、毎日アプリを開いて資産残高を確認するのは精神的につらくなります。ぼく自身も相場が荒れているときは、意識的にアプリを見る頻度を下げるようにしています。
「見ない勇気」も長期投資には必要です。通知設定をオフにするだけで、余計な焦りを減らすことができます。
含み損への正しい対処法3選

対処法1:何もしないで持ち続ける
最もシンプルで、最も正解に近い行動は「何もしないこと」です。設定した積立を継続し、相場が回復するのをただ待つ。これだけで大丈夫です。
「何かしなきゃ」という焦りが最大の敵です。長期投資においては、「何もしないこと」が最善の行動であることがほとんどです。
対処法2:積立を継続する(むしろ増やすのもあり)
含み損が出ている時期は、同じ金額でより多くの口数を買えるチャンスです。積立を継続することで、安い価格帯での購入口数が増え、将来の回復時により大きなリターンが期待できます。
余裕資金がある場合は、むしろ積立額を増やすことも有効な選択肢です(ただし生活費を圧迫しない範囲で)。
対処法3:投資目的・期間を再確認する
含み損が出たタイミングで、「そもそも何のためにNISAを始めたか」を思い出しましょう。
- 老後資金のため(20〜30年後の話)
- 子どもの教育資金のため(10〜15年後)
10〜30年後が目的なら、今の数%の下落は誤差の範囲です。長期の目的を思い出すことで、目先の含み損に焦らなくなります。
新NISA 下落時のメンタル維持法

メンタル法1:長期チャートを見る
毎日の値動きではなく、10年・20年の長期チャートを見てみましょう。歴史的に見ると、世界経済は長期的に成長を続けています。短期の下落は、長期チャートでは「小さな揺れ」にすぎません。
「今の下落がどのくらいの規模か」を長期チャートで確認すると、気持ちが落ち着くことが多いです。
メンタル法2:含み損を「セール中」と考える
投資においては「安く買えること」が利益の源泉です。相場が下がっている状態は、いわば「投資信託がセール中」の状態。同じ金額でより多くを買えているということを、ポジティブに捉え直してみましょう。
子育て中のママが「スーパーのタイムセール」でお気に入りの食品を安く買えたときと同じ感覚です。安いときに多く買えるのはラッキーなこと、と捉え直すのがコツです。
メンタル法3:投資額を「なくなってもいい余裕資金」にする
含み損に動揺する最大の理由は、「この分がなくなったら生活が困る」という不安です。投資は必ず余裕資金(なくなっても生活に影響しないお金)でやることが大原則。生活費に影響しない資金なら、含み損が出ても焦りにくくなります。
よくある質問(FAQ)|新NISA 含み損・損失について

Q1. 含み損が出たら、損を確定させて別のファンドに移すべきですか?
基本的には、移し替えはおすすめしません。損を確定させてから買い直すことを「損切り」と言いますが、長期の積立投資においてこの判断は難しく、多くの場合タイミングを誤って損失が大きくなります。保有しているインデックスファンドが分散が取れたものであれば、そのまま保有し続けるのがベストです。
Q2. 含み損が20%・30%になってしまいました。それでも売らないほうがいいですか?
過去のデータでは、リーマンショック(約50%下落)やコロナショック(約34%下落)のような大幅下落でも、全世界株式インデックスは数年以内に回復しています。20〜30%の下落は、長期投資においては「通常の波乱」の範囲内です。投資目的が10〜30年先にあるなら、売却より保有継続が合理的な選択です。ただし、生活費が必要な場合はこの限りではありません。
Q3. 新NISAで損失が出た場合、確定申告で損益通算できますか?
新NISA口座の損失は、課税口座(一般口座・特定口座)の利益と損益通算できません。これは新NISAが非課税口座であるための特性です。損益通算や繰越控除の対象外となるため、新NISAでは「損切りすると損失が確定するだけで税制上のメリットがない」ことを覚えておきましょう。
Q4. 積立を一時停止した場合、非課税枠はどうなりますか?
積立を一時停止しても、使っていない非課税枠はそのまま残ります。ただし、一度使った枠の当年内での再利用はできません。使っていない枠は翌年に繰り越されるのではなく、その年の枠として消えてしまうため、可能であれば停止ではなく少額継続がおすすめです。
Q5. 含み損が出ているときに積立額を増やすのは危険ですか?
生活費や緊急予備費(生活費3〜6か月分)を確保した上での増額であれば、積極的に検討してよい選択肢です。下落局面での積立増額は、将来の回復時により大きなリターンをもたらします。ただし「この下落は一時的なもの」という確認(投資先が分散されたインデックスファンドであることの確認)は必ず行いましょう。
まとめ|新NISAの含み損、正しく付き合おう

新NISA 含み損への対処法のポイントをまとめます。
- 含み損はまだ「確定した損失」ではない。売らなければ確定しない
- 長期投資では含み損は一時的な通過点。過去の株価は必ず回復してきた
- 最悪の行動は「狼狽売り」。新NISAは非課税枠も失われるため特にNG
- 正しい対処法は「何もしないで積立を続けること」
- 下落期は積立投資にとってお得な買い場。「セール中」と捉え直す
- 歴史的に見れば、コロナショックでさえ約6か月で回復した
含み損は投資をしていれば必ず経験することです。大切なのは、その局面で正しい判断ができるかどうか。この記事を読んだあなたなら、次に含み損が出てもきっと冷静に対処できるはずです。長期投資の仲間として、一緒にコツコツ続けていきましょう。
